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京都の、とある小さな牛乳屋に生まれ、長い独身時代を経て結婚。幸せをかみしめながら、出逢った人みんなに感謝の心を届けられますように。


by milkshop-KT3

94歳

1月16日は、祖母の誕生日。
今年94歳の祖母は 今
車で30分のところにある施設で暮らしています。
今の施設に移る前は
歩いても行けるところに入所していましたので
結構気軽に顔を見に行けたのですが
今は なかなか会いに行くことが出来ません。
特にこの時期は 施設付近は雪に覆われてしまい
車があっても行きにくい、というのが現状です。

「今年は、おばあちゃんの所に行って
みんなで一緒にお昼を食べて、お誕生会しよう」
と、母のアイデア。
お正月から1度しか会っていない私は すぐに賛成しました。

16日当日は あいにく雪が降ってしまったり
言いだしっぺの母に突然 用事が出来てしまい、行けませんでしたので
23日に延期。
ところがこの日は 父が風邪でダウン。
でも、これ以上お誕生会を延期するわけにもいかず
かわいそうだけど 父には家で静かにしててもらって
私たちと叔父、叔母、妹も集まりました。
道中では、フワフワのシフォンケーキとお寿司を調達して
一路、施設へ。


私たちが到着したとき、施設では、まさにこれから昼食タイム。
施設の人に許可をもらって 部屋へ祖母を迎えに行きました。

「おばあちゃーん、来たよー。一緒にご飯食べよう。お誕生会するでぇー」

広い食堂スペースには 他の方たちがテーブルに集まってきて配膳を待っていらっしゃいます。
私たちは、祖母の車椅子を押しながら その横を抜けて
施設の入り口に近いところにあるテーブルにつきました。
係の人が、祖母の食事を運んできてくださいました。
トレーには おかゆ、やわらかく煮たお魚のすり身やお野菜、などなど が並んでいます。
透明の容器に入ったお水は、プルプルのゼリー状になっていました。
どれも こぼれたり 誤飲してむせたりしないよう 食べやすいように
ちゃんと考えて作られているのですね。
施設の方々の細かな心遣いがありがたく、 改めて感謝です。

テーブルに置いたシフォンケーキを見て
「これ、なんや?」と興味津々の祖母。
「ケーキやで。お誕生日の」
「へぇ~」

たわいもないおしゃべりをしながら
おばあちゃんは肌ツヤがいい、顔色がいい など
みんなで口々に言うと 祖母もニコニコ。
切り分けたシフォンケーキも美味しそうに食べてくれました。

帰り道
叔父、叔母と別れた後
母にも妹にも私にも ほんわかしたあたたかいものが胸に残っていました。

「おばあちゃんと一緒にご飯食べるのって、ええな」
「今度はお父さんも一緒に来ような」
「うん、また来よう。誕生日だけじゃなくて 毎月集まって 一緒にご飯食べよう」


また 行くね、おばあちゃん。





♪みちこ
by milkshop-KT3 | 2011-01-24 21:31 | 日記