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京都の、とある小さな牛乳屋に生まれ、長い独身時代を経て結婚。幸せをかみしめながら、出逢った人みんなに感謝の心を届けられますように。


by milkshop-KT3

たまには愚痴も

毎月25日は店の締め日。
原則としてこの日に宅配代金の請求書を発行します。
これがなかなか手間や時間のかかる辛い作業なのですが
おかげさまで今月分もなんとか発行し終わり
後は配達員さんに配ってもらうだけ。
今回は姉の手伝いもあり、思ったより早く終わることが出来ました。
感謝、感謝。


事務所に置かれたテーブルの あちら側とこちら側に分かれて
2人で請求書の仕分け作業。
手を動かしているうちに
どちらからともなく 話が始まりました。
姉と2人で話をするのは、本当に久しぶりでした。

お互い、何か少しずつ
日々の中でたまっているものがあったのかもしれません。
愚痴ともなんともつかない、取り留めのない会話。
特に姉は
誰かに相談する、とまでいかず
愚痴だとわかっていながら
ただ、誰かに聞いて欲しいと思うことがあったようで。


話は いつの間にか、自分達の幼い頃の話になっていました。
姉は小学校5年生くらいから
家にいるのが苦痛だったと言いました。
いつも祖母や母に口うるさくいろいろ注意されたのが
たまらなかったのだそうです。

初耳でした。
おそらく、私も同じように注意されていたとは思いますが
姉ほどイヤな気持ちにはなっていなかったような。

さて今現在の姉も、自分の子供達が
あの頃と同じように周りから口うるさく言われてるのが鼻について仕方ないようです。
やれ歩き方がうるさい だの
姿勢が悪い だの
ドアの開け閉めが乱暴だ だの
まぁどれも
大抵の人が子供の頃に大人達から注意されるようなことなのですが。

でもそういえば
姉は、子供に勉強を教えたりすることはとってもとっ…ても厳しい
(と、私は思っている)けれど
そういった 生活の「お行儀」に関することには
ほとんど口を出していない気がします。
幼い頃に受けたイヤな体験が
今の彼女の子育てに反映されているのでしょうか。


「どれだけ頭が良くても、お行儀の悪い女の子はあかん」
とは、母の持論。
私達三姉妹はその持論の元、育てられてきました。
かと言ってそれが今日、望まれた結果となって現れているとも思えません。
私の身についたのは
残念ながら、美しい所作ではなく
母と同じように、子供達を注意すること。


私は
家の中を静かに歩いたり
ドアの開け閉めを静かにすることは
確かに大事で 必要な躾だと思っていたし
親が注意しないから周りがしなきゃいけなくなるんだと
そんな風にまで考えていましたが

こうして止まってみてみると
「正しい」を押し付けられて育った私は
「正しい」を押し付ける大人になっていたのかな、とも思えてきます。

姉は、自分の子供には
もっと大らかにのびのびと育ってほしいと願っているのでしょう。
私の想像以上に。
大きな音をたてると周りに迷惑 とか
空気を読んだ心遣いが出来るようになるのは
まだもう少し先でもいいのじゃないか、と。

「自分流の子育て」が出来ないのが
大家族の短所でもあり 同時に、長所。
家族が子供達を大切に想う気持ちはみんな本物。それはよくわかってる。
だからこそ、たまるものも ある。



今度また ゆっくり話そう、お姉ちゃん。

愚痴を聞くくらいなら

いつだってOKよ。





♪みちこ
by milkshop-KT3 | 2009-02-24 23:38